教育プログラム
先端技術アントレプレナー養成プログラム
プログラムの目的
先端科学技術を応用した新規事業の創出は研究成果の社会実装やイノベーションの推進に直結するばかりでなく、今や産業の国際競争力を高めるための鍵を握っていると言われています。特に、高い技術力を有する新興(ベンチャー)企業群は大きな経済価値、社会価値を生んでいます。GAFAに代表される巨大グローバル企業も、こうした先端技術に立脚した新興企業として誕生した企業にほかなりません。
アントレプレナーシップとは、自分のアイデアを収益性のあるビジネスとして具体化する起業のための基本的な知識やスキル、あるいは起業家としてのマインドのことです。アントレプレナーシップは、科学技術の社会実装を目指している工学にとっても重要な資質のひとつですが、大学までの学校教育でこれについて学べる機会は多くはありません。このプログラムは、工学系研究科の各専攻に所属する学生が、自分の専門分野の専門教育を受けた上で、さらにアントレプレナーに必要な最低限のマインド、知識、スキルを修得することを目的としており、関連する専門分野の教員、産学連携による起業や大学発ベンチャーの経験を有する教員、あるいは産業界の経験豊富な専門家が協力して担当します。
本プログラムが、皆さんのキャリアにプラスになることを確信しております。
東京大学の学生・卒業生による起業の事例
ユーグレナ(健康食品・バイオ燃料)、マネックスグループ(金融)、ミクシィ(SNS)、ネイキッドテクノロジー(アプリ開発)、テンクー(ゲノム医療)、SCHAFT(ロボット開発)、プリファード・ネットワークス(AI)、アクセルスペース(衛星開発・利用)、グノシー(情報キュレーションサービス・ニュース配信)、Synspective(衛星写真)、ペプチドリーム(バイオ医薬品)、PKSHA Technology(アルゴリズムライセンス)
カリキュラムと履修の方法
【カリキュラム】
履修科目は以下のような3つの科目群で構成されています。
選択必修科目:12単位以上
- A群 :3単位以上
アントレプレナーマインドとスキル - アントレプレナーシップⅠ
- アントレプレナーシップⅡ
- 工学リテラシーⅠ
- 工学リテラシーⅡ
- 設計生産フィールドワークⅠ
- 設計生産フィールドワークⅡ
- University Entrepreneurship
- Needs-Inspired Invention and Entrepreneurship
- Innovation and Entrepreneurship
- ディープテック企業実践演習
- ビジョナリー・スタートアップ~起業の理論と実践~
- Deep Dive into the Entrepreneurial Mindset and Process
- B群:4単位以上
経営基礎 - 知財戦略
- 知的財産経営
- Advanced Management of Project
- 技術の管理
- 技術の創造
- グローバル生産システム
- 社会科学基礎E
- 企業戦略論
- 財務・会計
- データ駆動型起業演習
- データ駆動型事業立案演習
- C群:2単位以上
スマート社会技術 - 創造性工学プロジェクトⅠ
- 創造性工学プロジェクトⅡ
- Innovation in Civil Engineering
- 金融レジリエンス情報学
- 人工物を創出するための理解Ⅰ
- 人工物を創出するための理解Ⅱ
- 航空技術イノベーション概論
- 物理工学イノベーション特論
- エネルギーシステム概論E
- Bioengineering Exercise for Social Implementation 1
- Bioengineering Exercise for Social Implementation2
- Web工学とビジネスモデル
- 深層学習
- フィンテックによる金融イノベーション
【修了に必要な単位数】
A群から3単位以上、B群から4単位以上、C群から2単位以上の合計12単位以上を取得しなければなりません。なお、所属専攻の修了に必要な単位と、本プログラム修了に必要な単位とを 同一科目で兼ねることが可能です。
【プログラム登録手続き】
所定の申請用紙に必要事項を記入し、期日までに技術経営戦略学専攻事務室に提出する必要があります。各科目の履修手続きは工学系研究科の定める通常の方法に従い、期日までに履修登録をしてください。プログラム登録申請書はこちらからダウンロードしてください。
【単位認定】
各科目の成績評価、単位認定は、科目ごとに行われます。
【修了認定】
登録申請後、修了要件を充たした者には、プログラムから「先端技術アントレプレナー養成プログラム修了証」が交付されます。